2011-01-01から1年間の記事一覧

【地域】山村の限界集落と都市の限界集落

『限界集落と地域再生』 大野晃(著) 静岡新聞社 本書は「限界集落」という概念を提唱した論者による事例研究の書。 限界集落とは、本書の定義によれば 「65歳以上の高齢者が集落人口の50%を超え、 冠婚葬祭をはじめ田役、道役などの社会的共同生活の維持…

【都市】五山送り火問題を考える

陸前高田の松を京都の五山送り火で受け入れるか否かの騒動について考える。 陸前高田の松、一転受け入れ=送り火連合会、批判受け―京都(8月10日/時事通信) 東日本大震災の津波で流された岩手県陸前高田市の名勝「高田松原」の松を、 京都の伝統行事「五山…

【その他】議論に関する小考

【とかく議論が多い世の中】 仕事の会議、学校のゼミ、趣味の集まり、 結婚式二次会の打ち合わせ… あるいは、ブログやツイッターといった情報空間でのやりとり。 誰しも様々な場所で、様々な人と 意見を交わしあう機会があるでしょう。 また、そのような場を…

【都市】ある街の公園にて

本日、昼下がりの出来事。 僕は自転車でアルバイト先に向かっていました。 道中、尿意をもよおしたため、 ある公園の公衆便所に入ろうと考え、 公園の中に入っていきました。 公園には、砂場や遊具で遊ぶ三歳前後の子供たちと、 遠くの方で子供たちを見守り…

【都市】ニュータウンの住環境と高齢化

月雑誌『クーリエ・ジャポン』3月号に 朝鮮日報の記者による、千里ニュータウン関連の記事が掲載されています。 記事のなかで、記者が指摘しているのは以下の三点。 ①近年、千里ニュータウンにおいて人口減少、住民の高齢化が進んでいること。 (人口は全盛…

【労働】「正社員志向」はこれからも続くのだろうか

ゼミである方が発表されていた、障害者運動に関する研究について ぼんやり考えていたことを。 その研究では、障害者の「労働」はこれまで、 賃金を得るための労働か、 社会とのつながり=生きがいを得るための労働か という二分法による労働観に終始していた…

【読書記録】忘れられた日本人

忘れられた日本人 宮本常一(著) 岩波文庫 日本民俗学を代表する名著。 著者・宮本常一は生涯を通じて全国の農村・漁村・山村を歩いて回り、 文字を持たない人の口承・伝承を記録した「旅する民俗学者」と呼ばれています。 彼の出身地は、山口県の周防大島…

【読書記録】「女縁」を生きた女たち

「女縁」を生きた女たち 上野千鶴子(著) 岩波現代文庫 近頃、独居老人の孤独死、ワーキングプアなどの問題を射程にとらえた、 「無縁社会」という言葉が唱えられることが多くなっています。 新聞などのマスメディアも、「無縁社会」をテーマにした、 様々…

【読書記録】日本型ポピュリズム

ここのところ大阪府の橋下府政、名古屋市の河村市政に関する報道などで、 「ポピュリズム」という用語を耳にすることがあります。 とはいえよくわからないので、ゼミの先輩が参照されていた 『日本型ポピュリズム』(中公新書)という本を読んでみました。 日…

【読書記録】家族を容れるハコ 家族を超えるハコ

家族を容れるハコ 家族を超えるハコ 上野千鶴子(著) 平凡社 上野千鶴子さんといえば日本を代表するフェミニストですが、 近年はライフワークの女性・家族研究を軸に、 ナショナリズム研究、ネットワーク研究と仕事の幅を拡げていらっしゃいます。 また領域…

【地域】マクドナルドと地域社会

あけましておめでとうございます。 年明けらしくありませんが、今回はマクドナルドの話を。 マクドナルドに行くといつも思うことがあります。 それは、マクドナルドが地域社会のようすを非常によく 反映しているということ。 たとえば、私がよく行くマクドナ…